町丁目界データから市町村界データの作成
人口や産業に関わるデータなど、市町村単位で公表されていることがよく
あります。この講義で使用しているデータの中には、市町村単位のデータは
直接は存在せず、町丁目界で区切られたデータ(例えば「四街道市
めいわ1丁目」)は存在しています。
ここでは、その町丁目界データを統合することで、市町村界データの作成作業を
学習します。
この演習では、
pm_azaに関連するデータ
(pm_aza.aih. pm_aza.ain, pm_aza.dbf, pm_aza.sbn, pm_aza.sbx,
pm_aza.shp, pm_aza.shx, pm_aza.shp.xml) を使用します。これは、
Y:\env\susaki\gis\chiba_pref
にあります。この一連のデータを
D:\TEMP
にコピーしておいて下さい。
(1) pm_azaに関連するデータのコピー
pm_azaのコピーを
pm_aza2に置き換えた名前で作成するとする。
したがって、
- pm_aza2.aih
- pm_aza2.ain
- pm_aza2.dbf
- pm_aza2.sbn
- pm_aza2.sbx
- pm_aza2.shp
- pm_aza2.shx
- pm_aza2.shp.xml
というファイルが、D:\TEMPに
作成されているものとする。
(2) pm_aza2.dbfのExcel上での修正
-
pm_aza2.dbfをExcel上で開く
-
すると、CTYNAMEというフィールドに、
各市町村名が書かれている一方、千葉市の6つの区(稲毛区、中央区、花見川区、
緑区、美浜区、若葉区)の名前も書かれていることが確認できる。
-
この千葉市の区名のまま後述する処理を行うと、千葉市だけは各区の単位での
データが作成されてしまう。したがって、ここでは6つの区の名前をすべて
「千葉市」に置き換える。
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Excel上で、ツールバーの「編集」から「置換」を選択し、
下記のように置換せよ。
- 稲毛区 → 千葉市
- 中央区 → 千葉市
- 花見川区 → 千葉市
- 緑区 → 千葉市
- 美浜区 → 千葉市
- 若葉区 → 千葉市
-
上記の作業により、「CTYNAME」というフィールドのデータがすべて市町村名に
対応することになった。作業後は保存を忘れないように。
(3) ArcMap上でpm_aza2.shpに対し、ディゾルブを適用する
-
まずは、ArcMap上でpm_aza2.shpだけを表示させよう。「データの追加」から
表示させることが可能である。
-
ついで、
ツール → ジオプロセシングウィザード
を指定すると、ジオプロセシング用のボックスが現れる。
属性によるフィーチャのディソルブ
を指定する。その他には、下記の画像に示されているように入力する。
その次のボックスでは何も指定せずに、「完了」ボタン
を押すだけで良い。
-
上記の作業の結果、目的の市町村界データである
city.shpというデータが作成された。
下記には、ディゾルブ前と後の状態が示されているが、ディゾルブ後の
状態に一致するかどうか確認せよ。
課題:市町村の人口データの入力
上記で作成した市町村界データである「city.shp」に対し、人口データを
属性データとして入力していく作業である。以下に手順が示されている。
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ArcMapを起動して、「city.shp」を表示させよ。
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「city.shp」の属性テーブルを開き、下記のフィールドをを追加せよ。
名前:2002年人口
種類:Long Integer
フィールドの追加がわからない場合には、
このページを
参照するように。
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2002年人口のデータを入力する。データは、
千葉県の市区町村別人口と世帯というWebサイトのうち、
平成14年4月のデータを参照するように。
-
データを入力したら、人口を円の大きさで表示させてみよう。
その方法がわからない場合には、このページを参照するように。
注意:D:\TEMPのデータは、ログアウト後に消去されてしまう。必要なデータは
自分で用意したCD-RWに書き込むようにしよう。
[地理情報システム ArcMapの使い方]
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須崎純一 京都大学大学 工学研究科都市環境工学専攻 環境情報学講座