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 衛星リモートセンシングによる広域環境変化の監視・解析

地球観測衛星センサを用いることにより,地表面の状態を地域・大陸スケールで定期的かつ面的に観測することが可能です.本研究では,MODIS,ASTER,LADSAT等の光学センサおよびJERS-1,PALSAR等のマイクロ波センサを用いて,土地被覆,地形,表面温度等の現況と変化をモニタリングし,人間活動,気候変動,災害等による地表環境の変化を抽出する方法を開発しています.

スペクトル特性(左上図)と地形データ(左下図)を利用したマングローブ林の抽出(右上図の赤色の部分).西表島.


 地上レーザスキャナ(LiDAR)による伝統的建造物の3次元計測とモデル化

火災を初めとする防災や伝統的建造物を含む景観の保全等の分野において,都市の3次元モデルが必要とされています.特に都市内部での建造物の変遷が激しいアジアのメガシティでは,定期的にデータを記録することもままならず,都市関連の研究基盤としての地理空間情報が欠如しています.そこで本研究では,上空からは衛星画像を,地上では地上レーザスキャナ(LiDAR)を用いた3次元都市モデルの構築を目的として,ベトナムではハノイ,日本では京都市,高山市の伝統的建造物が立ち並ぶ街区を対象に研究を進めています.


京都市東山区法観寺での計測(左図)LiDARデータを用いた3次元表示の例(右3図)


 旱魃モニタリングのための植生地域のマイクロ波散乱計測とモデル化

近年,欧州や中国,豪州など世界規模で深刻な旱魃が起こっています.衛星に搭載されたマイクロ波センサを使って水域分布や土壌水分を推定できますが,特に水田のように,植生地域の散乱は複雑で推定精度が高くありません.また植生自体の水分量も衛星から推定できれば,旱魃の対策に役立てることができます.本研究では,電波暗室等での計測を通じて,衛星データにも対応できる水田のマイクロ波散乱モデルを構築し,地上計測データと比較しながらモデルの改良を試みています.


京都大学生存圏研究所のマイクロ波エネルギー伝送実験装置(METLAB)を用いた計測(左),新潟大学工学部情報工学科 山口芳雄研究室の計測システムを使用させて頂き行った計測(中央),京都大学農学部の圃場での水稲の3次元デジタイジング(右).この3次元データに基づいてマイクロ波散乱のシミュレーションを行い,計測結果と照らし合わせながら散乱モデルを改良します.


 地上・航空機搭載LIDARを用いた森林構造計測

地形および森林構造を高精度に計測する手段として,近年,地上および航空機搭載LIDAR(LIght Detection And Ranging)が注目を集めています.森林の生長を調べることで,森林バイオマスの増加率,ひいては森林による二酸化炭素固定量を推定することが可能になります.本研究テーマでは,地上および航空機搭載レーザースキャナによる地形および森林構造の計測精度の評価,樹木数および森林バイオマスの推定方法の開発を行っています.



地上LIDARから得られた森林断面図(左),航空機LIDARから得られたDTM(Digital Terrain Model)画像(中央),航空機LIDARから得られたDSM(Digital Surface Model)画像(右).


 衛星リモートセンシング技術を用いた森林火災の監視

近年,世界各地で大規模な森林火災が頻発しています.これを抑止するためには,定期的な森林の監視が必要となります.そこで,定期的に広域観測が可能な衛星リモートセンシングの適用を考え,森林乾燥度の推定,火災発生域の特定,焼失域の推定,の各段階において衛星リモートセンシングを用いた手法の改良および開発を行っています.


衛星から見た森林火災現場(LANDSAT/TM:左),衛星から見た数日前の森林乾燥度(SPOT/VEGETATON:右).


 衛星リモートセンシングによる環境監視システムの構築

都市域の拡大,森林伐採,気候変動など人間の生産活動によって地球環境が大きく変化し続けています. このような変化を即座かつ定量的に把握することは,国土や周辺地域における環境管理のための基礎的なデータとなるため,定常的に地表面の状態を監視することが重要です. 現在,数多くの人工衛星による地球観測計画により,大量の観測データが時々刻々と地球に送られ続けています. このような大量の衛星データから有用な情報を抽出し,可視化を行い,地理空間情報データとしてWWWを利用して公開するまでの一貫した環境監視システムの構築手法の開発を行っています.



衛星データによる準リアルタイム地表面温度監視システム(左),システムの概要(右).



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